本来は体に害を与えない食べ物も異物であると体が判断し、免疫反応が過敏に働いてしまうことがあります。その結果、じんましんやかゆみ、咳などが引き起こされます。これが食物アレルギーです。
食物アレルギーでは、食後2時間以内に以下の症状が出てくる「即時型」と呼ばれるタイプが一般的です。
◎皮膚の症状
かゆみ、じんま疹、赤み
◎目の症状
結膜の充血、かゆみ、まぶたの腫れ
◎口・のどの症状
口・のどの中の違和感、唇・舌の腫れ
◎鼻の症状
くしゃみ、鼻水、鼻づまり
◎呼吸器の症状
声がかすれる、のどが締め付けられる感じ、咳、ヒューヒューゼーゼー
◎消火器の症状
腹痛、吐き気、嘔吐、下痢
◎循環器の症状
脈が早い・触れにくい・不規則、手足が冷たい、唇や爪が青白い、血圧低下
◎神経の症状
元気がない、ぐったり、意識もうろう、不機嫌、尿や便を漏らす
「必要最低限の除去」がポイントになります。
①症状が出る食物だけを除去する
②症状が出る原因食物でも「食べられる範囲」までは食べる
ただし、食べられる範囲を自己判断で決めるのは危険です。正しく決めるために、医師によく相談してください。その際、「食物経口負荷試験」が必要な場合もあります。
必要最低限の除去に止めることは、生活のしやすさや栄養面だけでなく、食べられるようになることを目指すためにも望ましいと考えられます。
また、アトピー性皮膚炎がある方は、湿疹の治療が、食物アレルギーの治療のためにも非常に大切です。合わせてご相談ください。